プロジェクト後半からは、日・エ両国の関係機関・実施機関の調整役としてだけでなく、エジプトにおけるプロジェクト・マネジメント・ユニットの共同議長としての役割も拝命し、エジプト側実施機関の推進役も果たしました。2019年2月以降、本プロジェクトは独り立ちし、エジプト側実施機関のイニシアチブのもと、無事展開しています。
活動内容
エジプト国人材育成事業(教育・保健)実施支援事業に係る委託事業
期間 : 2017年2月 ~ 2019年2月
発注者 : 独立行政法人国際協力機構(JICA)
エジプト政府の公表した持続的開発のための戦略Egypt Vision 2030において、教育および訓練が最重要分野の一つと位置付けられ、日本政府は、2016年2月、「エジプト・日本教育パートナーシップ」にて、エジプトにおける高等教育、基礎教育、保健医療分野への支援を表明しました。
本プロジェクトは、2016年3月から2017年2月に実施したエジプト高等教育セクター情報収集・確認調査にて策定されたプログラム案の具体化および実施を、日本・エジプト両国にて支援しました。
プログラムの骨子に沿い、エジプト側のカウンターパート(関係省庁)と内容を詰め、また、本邦の教育・研究・医療機関ともエジプト側が期待するプログラム内容の提供について検討を重ねました。日・エ両国における関係機関・実施機関との調整を経て、2017年秋よりエジプト人留学生・研修生の本邦大学院への派遣が開始されることとなりました。
最終的に、本実施支援事業期間中に派遣した各分野からの留学生および研修生は約160名にのぼり、無事、プロジェクトを軌道に乗せるという目標を完遂しました。
プロジェクト期間中、計18回エジプトに渡航し、現地カウンターパートと協同し、プロジェクトの内容を詰め、また、予算編成や実施スケジュール、各種実務のマニュアル作成、留学生・研修生の選抜等の包括的な支援を実施しました。各留学・研修プログラムの概要は以下の通りです。
- 高等教育(計540名派遣予定):学位留学(修士/博士)、短期留学(学部/修士、1か月/半年/1年)、共同指導(博士、半年)、共同研究(ポスドク、半年)
- 基礎教育(計680名派遣予定):「学校運営」、「技能教科」、「授業研究」、「幼児教育」の計4プログラムを開発
- 保健医療(計260名):「看護管理」、「病院管理」、「救急医療」の計3プログラムを開発。また、外国人臨床修練制度を用いた本邦医療機関におけるOJTをコーディネート