活動内容
タイ国高齢化対策支援調査研究(プロジェクト研究)
期間 : 2020年11月 ~ 2021年7月
発注者 : 独立行政法人国際協力機構(JICA)
現在タイは、2022年に高齢社会に突入し、わずか10年間で超高齢社会に到達することが見込まれ、また高齢化の進行速度は日本を上回ることが予測されています。この急速な高齢化に伴う社会問題及び迫りくる超高齢化社会への対策のため、日本は課題先進国としての経験を活かし、政策・実践の両面にわたってタイの高齢者対策を支援してきました。またJICAは、「コミュニティにおける高齢者向け保健医療・福祉サービスの総合型モデル形成プロジェクト(CTOP)」(2007年11月8日~2011年11月7日)、「要援護高齢者等のための介護サービスプロジェクト(LTOP)」(2013年1月14日~2017年8月31日)、「高齢者のための地域包括ケアサービス開発プロジェクト(STOP)」(2017年11月8日~2022年10月31日)と、長年にわたり技術協力を実施してきています。
本調査は、日本によるこれらの協力についてタイ政府が実施する高齢化対策に照らして評価するとともに、タイをモデルケースとして分析することにより開発途上国における対策の在り方を検討することを目的に実施されました。Asia SEEDは、タイの高齢化における特徴や、高齢化対策に関する日本の協力(CTOP及びLTOP)の効果、それらの協力におけるタイ政府の対応を整理しました。加えて、開発途上国の高齢化対策を推進する上で有用な日本の知見・経験についても整理しました。また、他の開発途上国における高齢化に対するJICAの協力のモデルとして、タイのコミュニティ・ベースの長期ケア開発の実践を分析し、得られた示唆と教訓を提示しました。